透明水彩絵の具のWS
2004年8月31日 三戸美奈子さんWorkshop
三戸さんの教室にいくつも置いてあったこのサンプル集。いつも気になっていたので迷わず参加することにしました。
透明水彩は子供のころから大好き。ジェッソやメディウムを使ったもの以外は自分なりにやったことがあったりしましたが、それらをこうして一枚の紙の中に並べる、そのことが私にとっては新しい発見でした。
もう10年近く眠っていた私の透明水彩絵の具。今ここによみがえるのだ!!
※今回のレポートは紙の話や水張りのところなどは割愛しました。
【WASH1: flat】
1色でムラなく塗る。
ムラありまくり・・・こんなに狭いところでこれだもの。広い面にできるようになるのだろうか。
【WASH2: gradation】
これはある色から違う色へのグラデーション。
ほかにも同一色での濃淡グラデーションも。
【WASH3: wet in wet】
ウォッシュして表面が乾かないうちに別の色や水をのせてにじませる。
なんだか海の中のようだ・・・
【WASH4: wet in wet】
水を山盛りに塗って模様を書き、その上に絵の具を置く。表面張力を利用。
【WASH5: salt】
ウォッシュしてぬれている間に塩を振る。
昨年DaveWood氏のWSでは粗塩を勧められたが、三戸さんは経験上、サラサラ塩がおすすめだとか。たしかに。あのときより繊細な模様ができた。
【WASH6: plastic wrap】
ウォッシュしてぬれている間に、ラップに皺をつけて押し付ける。
氷のような模様ができるのが特徴。大好きな技!
【WASH7: alcohl &REMOVING1】
ウォッシュして半乾きの状態(乾くとダメ)でアルコールをのせると割とくっきり洗い落とされる感じ。
乾いた後に、綿棒に水をつけてこすり落とすとやわらかいイメージで色を抜ける。
色を抜いたところに別な色を足すと、wet in wet とは違う表現に。
【WASH8: overlaying】
乾いた上に次の色を重ねる。
透明水彩ならではの表現。ちょうどセロファン紙を重ねたように下の色が透けて混じった色が出せる。
【MASKING1】
マスキングリキッドで模様を書き、ウォッシュする。細かい模様・文字向き。
文字をテクスチャーにして・・・
【MASKING2】
マスキングシートをカットして利用。広い面や細かい模様など向き。
今回はCarl Rohrs氏のノイランド体をトレースして、Myイニシャル。
【WASH9: spattering】
歯ブラシに絵の具をつけてはじく。(三戸さんも、鈴木先生とおなじく網より歯ブラシをお勧めしてました。)
私の体験から思うに、網を使うと繊細に散らせる。歯ブラシは勢いが出てそれが面白い。使い分けだな。
WASHした上にwet in wet の効果としての利用も・・・
マスキングシートのポジ(ネガか?)も利用して。
【WASH10: gesso】
下塗り剤のジェッソを塗って盛り上げ、しっかり乾かしてからウォッシュ。
溝に絵の具溜まりができるのが面白い。金のガッシュも混ぜて・・・
【WASH11: straw】
絵の具を紙にのせ、ストローで息を吹きかけて絵の具を動かしながら模様を作る。
うーんアメーバーのようだ。
ふぅ~と吹いてもなかなかきれいには広がりません。
ふっ!!と勢いよく。やりすぎるとクラクラします。
【WASH12: sponging】
スポンジに絵の具をつけて、たたいて模様をつける。ちょっとステンシルみたい。
スパッタリングと同じような色目になってしまい面白味にかける・・・
【WASH13: mat medium】
水で薄めたマットメディウムを塗り、乾かしてから色をのせる。ジェッソより柔らかいイメージ。絵の具をのせすぎると模様が出ないのでうすーくウォッシュ。
左は「マットメディウム/ラップ/塩/ストロー/スパッタリング」、右は「wet in wet が気に入らずその上にさらにウォッシュ&スパッタリング&スポンジ」先日家でやったのと似てしまった・・・ちょっと和風な感じ。
これだけのテクニックをやっていて最後の最後でいつもと同じようなものができてしまった時、どうも自分の好みの色使いや使いたいテクニックが偏っていることを痛感。この色にはこれ・・・っていう固定観念かなぁ。もう少し柔軟な発想がほしい。
隣で三戸さんがこれまたすごい色使いで、でもすごく魅力的なのを作っていた。はぁ~とため息。まねしようったってできないわ。あんなの。
適当に書いた線一本、丸一個にしたって何かが違う。これって何の違いなんだろう?今日もまた、三戸さんのところのトイレに座って作品を見ながら思ったのでした。
ところで、水張りテープ。1ヶ月くらい前に使ったのを持っていったら全部くっついてしまっていました。みなさん、使用する分だけ事前に切ったらすぐにしまいましょう。ちょっとの水分が命取りです。(思い出すと濡れた手でロールごと触ってたかも・・・)
KEIKO [04.08.31]